具体的に、日本で一般に使われている地図記号に関して、いくつかの種類を紹介し解説していきたいと思います。
市役所や町村役場の地図記号は、基本的にどの市町村にも存在するためか、極めてシンプルにデザインされています。
市役所・東京の区役所は二重の丸、町村役場は一つな丸で描かれます。
裁判所の地図記号は、三角の形をした木のようなマークです。
これは、看板をモチーフにしていると言われています。
かつての裁判所という施設は、看板を立てることで近隣市民に物事を伝えるということをしていたためであると言われています。
また、最高裁判所に限っては、記号ではなく名称が直接地図に書き込まれるという形になるそうです。
税務署にも地図記号があります。
棒に刺さったひし形のような幾何学記号となっていますが、これはそろばんをモチーフにしていると言われています。
かつて金銭を扱う施設は、コンピューターや電卓ではなくそろばんで全て計算をしていたためですね。
消防署にも地図記号がありますが、実は大きな消防署だけではなく、街の各地に設置されている出張所にも同じ記号が使われます。
江戸時代のような昔に、火消しが使っていた「さすまた」をモチーフにしたユニークなデザインとなっています。
警察の地図記号は、もしかしたら知っている人も多いかもしれませんね。
丸の中にバツが入った、シンプルですが強く分かりやすいデザインとなっています。
警棒を二つ重ねた様子がモチーフになっており、交番のマークであるバツマークも同じモチーフであると言います。
その他、学校は「文」のマーク、郵便局はよく知られている郵便マーク、病院や保健所は十字マークなど、
建物や施設に関する地図記号は、多くの人に知られているマークが使われることが多いようです。
また、先ほども紹介した比較的新しい図書館のマークは「開いた本の形」となっています。
シンプルですが分かりやすいですね。